2026/06/29
【来日レポート】イ・クストーディ 『エトナのブドウ栽培文化の「守り人」が語る、20年の歩みと産地の未来』

2026年6月、シチリア州エトナ山で営むイ・クストーディ(I Custodi)の当主、マリオ・パオルーツィ氏が来日しました。プロジェクトの立ち上げから約20年。エトナの最前線を見つめてきたマリオ氏が、試飲会を通じて語った想いとエトナの現在地をレポートいたします。
■ ワインに息づく、エトナの「守り人」
イタリア語で「守り人」を意味するイ・クストーディ。その名の通り、彼らの根幹にあるのは、エトナの地で何世紀にもわたり受け継がれてきたブドウ栽培文化を守ることです。15世紀に起源を持ち、現代に復興された栽培家集団「イ・ヴィニェーリ」。彼らの手仕事と伝統的なアルベレッロ(一本仕立て)へのこだわりが、イ・クストーディのワインの骨格を支えています。全区画をアルベレッロで管理することは並大抵の人手では不可能ですが、これにより農薬を抑え、ブドウの圧倒的な凝縮感を生み出しています。
■ 激変するエトナ!「赤」から「白(カッリカンテ)」へのシフト
マリオ氏が語った興味深いトピックが、エトナにおける近年の市場の変化です。2000年代初頭は北斜面の赤ワイン(ネレッロ・マスカレーゼ)にスポットが当てられていましたが、2020年頃からは東斜面の白品種「カッリカンテ」への関心が世界中で急上昇。多雨地域である東斜面の畑で育むカッリカンテは、熟成能力を秘めると言われ、Racines Wines Landでもエトナの新たな個性として注目しています。
■ 伝統の姿を未来へつなぐ、独自のキュヴェ
イ・クストーディは失われつつある伝統の保護にも余念がありません。栽培面積が減少している赤の伝統品種「ネレッロ・カップッチョ」の魅力を伝えるため、あえて単一品種でのワイン造りに挑戦。樹齢100〜200年を超える幻の古樹が植わる北斜面のグラン・クリュから、複雑味を備えた上級キュヴェを世に送り出しています。
▽ 来日レポートの全編は以下のURLよりご覧いただけます
https://racines.co.jp/?page_id=27875
▽ イ・クストーディ一覧はこちらから
https://www.racineswinesland.com/view/category/ct180
2016年に自社セラーを建設し、これまでの歩みを未来へとつなぐ、イ・クストーディのワインには、エトナという産地の記憶と文化が息づいています。皆さまのコレクションに加えていただき、その物語とともにじっくりとお愉しみください。
