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トマ・ピュエシャヴィ

フォークロックで世界に知られるバンド「モリアーティ」で、ハーモニカやマウスハープを担当していたトマ・ピュエシャヴィが、別天地ロワールで造るワイン。モリアーティは1995年に結成され、フランスをはじめとする内外でコンサートを開いてきたが、トマは演奏会場の近傍にあるワイン産地をよく訪れ、オフシーズン中にはワイン造りを手伝ったりもする、熱心なワイン愛好家だった。

2016年のバンド活動休止を機に、トマはロワールにあるアンボワーズの醸造学校に入学。じつはパリ出身のトマにとって、ロワールは幼い頃から家族と訪れた地であり、ロワール産ワインには慣れ親しんでいた。ついに2019年、ヴヴレにシュナン・ブランの植わる畑を3ha購入し、有機栽培に転換した。セラーはもともと石切り場だった洞窟で、温度・湿度ともにワイン造りに理想的な環境である。

トマの醸造家としてのデビュー作は、2019年産。濾過をしないため細かな澱が瓶底に沈むが、味わいにはくっきりとした輪郭と透明感がともない、どこか幻想的な彼の音楽作品に通じる気配がある。年間生産量は8000~9000本。

 


トマ・プェシャヴィ / レ・ヴリユ
¥4,950(税込)